スレンダーな体型と美しい被毛が魅力のアビシニアン。
その優雅な見た目だけでなく、活発で賢く、人懐っこい性格も人気の理由です。
その高貴な姿からアビシニアンはクレオパトラに愛された猫だったのでしょうか?
アビシニアンの歴史や性格、特徴などをご紹介します。
この記事で分かること
- 歴史
- 特徴や性格
- 飼い方

アビシニアンを知りたい方の参考になれば嬉しいです!
アビシニアンの基本情報


アビシニアンの基本情報
項目 | 内容 |
原産国 | エチオピア(旧アビシニア)起源説あり、品種改良はイギリス |
体型 | スレンダーで筋肉質、しなやかな中型種 |
体重 | 約3〜5kg(オスはやや大きめ) |
被毛 | 短毛、密集した柔らかい毛 |
寿命 | 平均12〜15年 |
毛のパターン(特徴的なティックドタビー)
アビシニアンの最大の特徴はティックドタビー(被毛1本1本が複数色に分かれている)という模様です。
- 各毛にバンド状の色が交互に入る
- 光に当たると独特の美しい輝きが出る
- 毛色は「ルディ(赤茶色系)」「ソレル(明るい赤系)」「ブルー」「フォーン」などが代表
名前の由来
「アビシニアン(Abyssinian)」は、現在のエチオピアにあたるアビシニア(Abyssinia)にちなんで名付けられました。
ただし、実際の起源地は正確には不明です。
- エチオピア系説 エチオピアの別名から来たと紹介された。
- インドのベンガル湾沿岸地域のネコが起源で、イギリスで猫種として固定された。
- エジプト系説(壁画の猫に似ているため)
など諸説あります。



19世紀にイギリスに持ち込まれ、品種改良されて現在のスタイルになりました。
アビシニアンとクレオパトラの関係


アビシニアンはクレオパトラに愛された猫だった⁉
実際にクレオパトラがアビシニアンを飼っていたという歴史的記録は残念ながらありません。



え、そうなんですか?
現代のアビシニアンは19世紀にイギリスで品種改良された猫であり、古代エジプトの猫とは直接の血統のつながりは不明です。
つまり、「クレオパトラ=アビシニアン」の話はロマン的なイメージであり、実際のところは「エジプト猫に似たルーツを持つ」というくらいが正しいです。
なぜこの伝説が生まれたの?
- しなやかでエレガントな体型
- 大きなアーモンド型の目
- 美しいティックドタビー模様 これらが、古代エジプトの「神聖な猫」に通じる雰囲気を持っているため、
「きっとクレオパトラにも愛されたはず」と語られるようになったのだと考えられています。
アビシニアンと古代エジプト猫の共通点


アビシニアンは直接の子孫とは断言できないけれど、多くの共通点があり「古代エジプトの猫の生き写し」とまで言われることもあります。
しなやかで優雅な体型
古代エジプト猫でしなやかで筋肉質、細身のプロポーション。
アビシニアン無駄のない筋肉とスリムな体型で、バランスが非常に良い。
古代エジプトの猫壁画を見ると、まさにアビシニアンのような美しい立ち姿が描かれています。
大きなアーモンド型の目
古代エジプト猫 アーモンド型の目を持ち、神秘的な印象 アビシニアン やや釣り上がったアーモンド型の大きな目が特徴 。
古代エジプトでは「目」は神聖な力の象とされ、猫の目も特別視されていました。(ホルスの目=保護と王権の象徴)
美しい短毛とティックドパターンに似た被毛
古代エジプト猫の細かい毛並みで滑らかな短毛だったと推測されるアビシニアンティックドタビー(毛一本に複数色の帯)があり、光に当たると神秘的に輝く 。
金色がかったアビシニアンの毛並みは、古代エジプト人が崇拝した「太陽神ラー」ともリンクしてイメージされることがあります。
自立心と社交性のバランス
古代エジプト猫は家畜でありながら神聖視され、人間と緩やかな距離感で共存しアビシニアンは甘えん坊で人懐こいが、同時にプライドの高い一面も持つ 。
「近すぎず、遠すぎない」猫らしい独立心が、エジプト猫文化の精神とぴったり重なります。
猫=神聖な存在という文化イメージ
古代エジプト猫バステト女神(猫の顔を持つ守護神)に象徴され、神の使いとされたアビシニアンの優雅さと気品から「神秘的な猫」として現代でも特別視されている。
アビシニアンは今でも「特別な猫」「高貴な猫」というイメージが強く、エジプト時代の猫信仰を思わせる存在感があります。
アビシニアンの性格・特徴


アビシニアンの特徴・性格は下表の通りです。
特徴 | 内容 |
活発さ | とても活動的で運動が大好き |
社交性 | 人懐っこく、甘えん坊な一面もある |
知能 | 賢く好奇心旺盛、パズルトイや工夫のある遊びを好む |
しつけやすさ | 基本的にしつけしやすいが、退屈するといたずらをすることがある |
声の傾向 | あまり大声ではないが、適度にコミュニケーションを取ろうと鳴く |



アビシニアンはまるで犬みたいと言われることもあります。
遺伝的な病気
アビシニアンは美しく丈夫な猫ですが、特定の遺伝的リスクも知られています。
病気名 | 概要 |
ピルビン酸キナーゼ欠損症(PK欠損症) | 赤血球に関する遺伝子異常で、貧血症状を引き起こす |
腎アミロイドーシス | 腎臓に異常なタンパク質が沈着し、腎機能が低下する |
歯周病 | 口腔内の細菌による炎症 |



ですが、長寿のアビシニアンも居ますので個々によりますね!
長生きのコツ
- 運動量が多いので、運動不足にさせない
- 腎臓系の疾患に注意
- 年齢に応じたケア



特に運動・腎臓・食事の3点が長寿のカギですね!
まとめ
アビシニアンは、しなやかな体型と神秘的な被毛を持つ、美しい猫です。
古代エジプトの壁画に描かれた猫に姿が似ていることから、「クレオパトラに愛された猫だった⁉」というロマンチックな伝説も語られています。
実際に直接の子孫かは不明ですが、優雅な見た目と気品はまさに王族級ですね。
活発で賢く、人懐っこい一方で、適度な距離感も大切にする独立心も持ち合わせています。
運動量が多く、好奇心旺盛なため、迎える際は十分な遊び場と時間を用意することが必須。
遺伝的疾患のリスクもあるため、健康管理にも気を配りたいところです。
アビシニアンは、正しい理解と愛情を持って接することで、特別な存在となることでしょう。